Raspberry Pi用 電源管理/制御/RTC拡張基板「RPZ-PowerMGR」について、機能強化&上位互換版となるRev2を開発、リリースしました。
ソフトウェア的に従来版のRev1と完全互換となっており、Raspberry Piからの使い方は全く同じです。変更点は以下の通りです。
サイドスイッチ追加
Rev2では、基板側面から操作可能なサイドスイッチ(SW3)を追加しました。基板上青スイッチ(SW2)と同様、Raspberry Piの電源をON/OFFすることができます。
RPZ-PowerMGRの上に別の拡張基板を装着した場合など、青スイッチ(SW2)が押しにくい形態でも、サイドスイッチ(SW3)を使うことで電源ON/OFFの操作が簡単になりました。


USB Type-C端子のモバイルバッテリー最適化
USB Type-C端子のモバイルバッテリー(両端がType-Cのケーブルで接続するケース)について、動作を改善しました。
従来のRev1では、常時電源ONの指示をモバイルバッテリーに送信していました。この場合、モバイルバッテリーが常に電力の供給準備をするため、Raspberry Pi電源OFF時も少しずつ電力を消費してしまう場合がありました。また、一定時間電流が流れないと強制的にスリープ状態になるモバイルバッテリーも存在しており、そういったモデルが利用できませんでした。
Rev2では、モバイルバッテリーに対して電源ONとOFFの指示を切り替えるようになりました。これにより、Raspberry Pi電源OFF時の待機電力をRev1に対して1/100(理論値)に低減しました。また、強制的にスリープになるタイプのモバイルバッテリーも利用できるようになり、モバイルバッテリーの対応が大きく向上しました。(モバイルバッテリーの動作確認済モデルはこちら)
主な特徴
RPZ-PowerMGRを利用することで以下のような運用が可能になります。
- スイッチから電源ON、OFFすることができます。ケーブルの取り外し、取り付けが不要になります。
- シャットダウン後に自動電源OFFできます。リモートやプログラムからでも、シャットダウン後に安全に電源を切ることができます。
- 専用設計したスケジューラーを搭載しており、指定日時に電源ON、OFFできます。Raspberry Piの間欠動作、定期起動、省電力運用が可能になります。
- RTCを搭載しており、インターネット未接続で電源を切っても時刻がずれません。
- Raspberry Pi消費電流測定機能があります。モバイルバッテリーなどでの稼働時間を見積もることができる他、電力消費を抑える構成を検証できます。
- スリープ状態のモバイルバッテリーから起動できます。
- 消費電力の少ないRaspberry Pi Zeroシリーズに対応した基板サイズとなっています。
詳細は以下の製品ページをご覧ください。

RPZ-PowerMGR (Raspberry Pi用 消費電力削減/モバイルバッテリー拡張基板)
スイッチで電源ON/OFF、指定時刻に電源ON/OFF、シャットダウン後自動電源OFFを可能にする拡張基板です。Raspberry Pi(ラズパイ)やJetson Nanoの電源の課題を解決し、省電力運用を可能にします。RTCで電源OFF時も時刻を保持します。USB Type-C端子を搭載し、モバイルバッテリーでも利用できます。
各機能の具体的な使用方法、応用例についても記事を用意しています。
- スイッチでRaspberry Piの電源をON/OFF
- 指定時刻にRaspberry Piの電源をON/OFF
- Raspberry Piの消費電力測定&モバイルバッテリー稼働時間の計算
- Raspberry PiでRTCを使って時刻管理