RPZ-IR-Sensor (Raspberry Pi用 温度/湿度/気圧/明るさ/赤外線 ホームIoT拡張ボード)

動作をプログラミング可能な、Raspberry Pi/Zero(ラズパイ)用ホームIoT拡張ボードです。温度、湿度、気圧、明るさセンサー、赤外線送受信機能を搭載。温度が上がったらエアコンをオンにする、暗くなったら照明を点灯する、外出先から家電の操作をする、気温や日照時間を記録する、といった使い方が可能です。LEDにステータスを表示したり、スイッチを押したら特定の処理をすることもできます。

Raspberry Piに機能を追加

Raspberry Piは小型、省電力でインターネットにも接続可能なデバイスです。さらに、40ピンコネクターに拡張基板/HATを搭載することで機能を追加できます。Raspberry Piで以下のようなことができれば、便利だと思いませんか?

  • 温度、湿度、気圧を測定してモニタリング
  • 日照時間、明るさを測定して記録
  • Raspberry Piからエアコン、テレビ、照明などを赤外線で操作
  • 気温が一定以上になったら自動で冷房ONする熱中症防止機能
  • 朝の気温が一定以下なら自動で暖房ONする部屋あたため機能
  • 外出先から室内の温度チェック、帰宅前にエアコンをONするシステム
  • Raspberry PiのステータスをLEDに表示
  • スイッチを押したらシャットダウン処理を開始

「RPZ-IR-Sensor」拡張基板を使えば、これらの機能を実現できます。センサーを簡単に制御できるソフトウェアを開発、公開しているほか、サンプルコードや、応用例を公開しています。是非参考にして下さい。

特徴

機能概要図
温度、湿度、気圧センサー搭載

温度、湿度、気圧測定センサーBME280を搭載しています。気温などを記録、ネットワークからモニタリングすることができます。赤外線機能と組み合わせて、気温が高いときに自動で冷房を入れるような機能が実現できます。

明るさ(照度)センサー搭載

明るさ(照度)を測定できるセンサーTSL2572を搭載しました。明るさ、日照時間を記録、モニタリングしたり、照明が点いているかの確認をすることができます。赤外線機能と組み合わせて、暗くなったら照明をつけるような機能が実現できます。

家電と連携できる赤外線送受信機能

赤外線送信機能によりエアコンやテレビ、照明器具などの家電製品を操作できます。 ネットワークを通じてスマホから家電を操作したり、自作のプログラムから家電を操作することが可能になります。赤外線LEDは広範囲をカバーするチップLEDタイプを3個搭載したことで、優れた通信範囲を実現しました。

赤外線受信機能もあるので、お使いの家電のリモコンのデータ解析や、汎用リモコンを使ったリモート制御も可能です。赤外線操作ツールを開発、公開しているので、簡単にリモコンの赤外線データを登録して送信する機能を実現できます。

LED、スイッチインターフェース付き

色の異なる4個のLEDと2個の汎用スイッチを搭載しました。 プログラムなどから自由にON/OFFできます。センサーと組み合わせて、温度が一定以上になったらLEDを発光させたり、スイッチが押されたら特定の処理をすることができます。スイッチを押してシャットダウン処理を開始し、完了したらLEDをOFFする応用例を公開しています。

センサーコントロールソフトウェア付属

独自開発した、センサーを制御できるコマンドラインツールとPythonパッケージ「cgsensor」を公開しています。Raspberry Pi OSに簡単にインストール可能です。

コマンドラインツールを利用すれば、1行もコードを書かなくても測定や記録ができます。ハードウェアを取り付け後、すぐに温度、湿度、気圧、明るさの測定や記録を開始できます。

また、Pythonパッケージを利用することで、ご自身のプログラムから簡単にセンサーを制御できます。開発期間の短縮に貢献します。

他社製品との比較

Raspberry Piを使って実用的なアプリケーションを作成する場合、センサーなどのハードウェアを制御するソフトウェアや、Linuxシステムに関するノウハウが必要不可欠です。多くの他社製品では最低限のサンプルプログラムのみが付属しており、アプリケーションの作成に不十分でした。

そこで、Indoor Corgiではソフトウェアや応用アプリケーション例の提に力を入れています。

提供している「cgsensor」、「cgir」ソフトウェアは、コードを一切書かずにセンサー類や赤外線を制御できる他、pythonパッケージとしてご自身のプログラムでも利用できます。

また、応用アプリケーション例では、システムの設定方法も含めて解説しているほか、OSやカメラといったRaspberry Piの基本機能のセットアップについても解説記事を用意しています。お客様の運用までを強力にサポートし、開発工数の削減に貢献します

お客様ご要望のハードウェア、ソフトウェアの開発については、有償にて承っております。ハードウェア、ソフトウェア受託開発をご参照下さい。

スペック

対応機種
  • Raspberry Pi 4 Model B
  • Raspberry Pi 3 Model B
  • Raspberry Pi 3 Model B+
  • Raspberry Pi Zero 2 W
  • Raspberry Pi Zero W/WH
  • Raspberry Pi Zero
赤外線受信ユニットの変更について

2022年10月出荷分より、赤外線受信ユニットU1の見た目が黒色になります。機能に変更はなく、以前のものと完全互換となります。

Revisionの違いについて

TSL2561照度センサーの生産終了のため、後継のTSL2572へ変更したRPZ-IR-Sensor Rev2へ切り替えとなりました。TSL2561とTSL2572ではソフトウェア互換性がありません。

照度センサー以外の機能(温湿度/気圧センサー、赤外線、LED、スイッチ)はRev1とRev2で完全互換となります。

基板のサイズ、外観、部品の位置もRev1とRev2で変更はございません。

Raspberry Pi 5対応状況

温度/湿度/気圧センサー、明るさ(照度)センサー、LED、スイッチ

Raspberry Pi 5で動作することを確認しています。

赤外線送受信

システムの変更により赤外線送受信ツール「cgir」がRaspberry Pi 5で動作しません。対応は検討中です。

ご自身で赤外線送受信ソフトを準備していただくか、動作するRaspberry Piモデルの利用を推奨いたします。

購入

まとまった数量をご希望の方は、見積もり依頼よりご連絡ください。

1)端子実装済 外付センサーセット

Raspberry Piとの接続端子にピンソケット、I2C拡張端子(P2)にピンヘッダを実装済みの完成品および、 外付け温湿度/気圧センサー、接続ケーブルのセットです。はんだ付けなしで動作させることができます。 Raspberry Pi本体は付属しません。

2) 端子未実装

完成品の基板の端子未実装版になります。Raspberry Piとの接続端子(P1)、およびI2C拡張端子(P2)は付属しません。 ご自身でピンソケットまたはピンヘッダなどを実装していただく必要があります。 Raspberry Pi本体は付属しません。

3)外付温湿度/気圧センサーセット

ケーブル経由で温湿度気圧センサーを追加する部品セットです。 1)のセットに付属のものと同じです。Raspberry Piの発熱の影響を受けずに温度などを測定できます。 外付け温湿度/気圧センサー、接続ケーブル、P2端子用ピンヘッダのセットです。P2端子はご自身ではんだ付けしていただく必要があります。 RPZ-IR-Sensor本体は付属しません。

利用例

Raspberry Pi本体、電源ケーブルは付属しません。

ブロックダイアグラム

セットアップ

Raspberry Piの初期設定

Raspberry Piを使うのが初めての方向けに、インストールと初期設定を解説しております。すでに完了している場合は次のステップへ進んでください。

Raspberry Pi 接続用コネクタ(P1)

「端子未実装」は、Raspberry Pi 接続用コネクタ(P1)にはお好みで40ピンソケット、またはピンヘッダなどを半田づけしてお使い下さい。

「端子実装済」はピンソケットが実装済みです。そのままRaspberry Pi本体のピンヘッダに装着して下さい。

外付温湿度/気圧センサー

4ピンのI2C端子(P2)に外付センサーセットを接続することで、気温、湿度、気圧の測定が可能になります。ケーブルで接続するので、Raspberry Pi本体の発熱の影響を受けずに測定可能です。

「端子未実装」には外付センサーは付属しません。

以下の通り、同じ信号が対応するように接続して下さい。逆向きに接続すると部品を痛める恐れがあります。

基板P2端子外付センサー
3V3VIN
GNDGND
SCLSCL
SDASDA
信号の対応
RPZ-IR-Sensor P2端子の信号表記
外付センサーの信号表記

使い方

I2C有効化

センサーとはI2Cを使って通信します。以下の記事を参考にI2Cを有効化しておいて下さい。

温度、湿度、気圧センサー

最大2つの温湿度/気圧センサーをI2Cで制御できます。基板上に搭載されているものは、Raspberry Pi本体の発熱の影響を受けます。 影響をなくしたい場合は ケーブルで接続するなどして本体との距離を離すか、外付センサーをご利用ください。

配布形式基板上センサー外付センサー
端子実装済 外付センサーセットアドレス0x77アドレス0x76
端子未実装アドレス0x77付属しません

温湿度/気圧センサーは「cgsensor」ツールで制御できます。以下の記事で解説しています。

TSL2561/TSL2572 明るさ(照度)センサー

明るさセンサーの型番は製品Revisionによって異なります。Revisionは基板裏面のRevに続く番号をご確認下さい。(小数点以下はマイナーバージョンですので無視して下さい)

製品Revisionセンサー型番I2Cアドレス
Rev1TSL25610x29
Rev2TSL25720x39

TSL2572センサーは「cgsensor」ツールで制御できます。以下の記事で解説しています。

TSL2561については「cgsensor」が対応していないので、別途サンプルコードを用意しています。

赤外線

GPIO13よりHighを出力すると赤外線LED(波長940nm)がONになります。 家電などにデータを送信する際は赤外線フォーマットに従ってください。

GPIO4より赤外線データが受信できます。38kHzは自動的に復調されます。入力は反転となり、データ受信中がLowになります。

赤外線送信中は示す赤色LED5が点灯します。赤外線LEDは電流が大きいので、設定ミスなどで常にON になっていると部品を痛める恐れがあります。このLEDが点灯し続けている場合は プログラムを終了して見直して下さい。

簡単に赤外線送受信できるツール、およびエアコンを制御する応用例を公開しています。

LED

GPIO17, 18, 22, 27よりHighを出力すると、LED緑、黄、青、白がそれぞれ点灯します。 ステータス表示などにお使いいただけます。

GPIOLED
GPIO17LED1(緑)
GPIO18LED2(黄)
GPIO22LED3(青)
GPIO27LED4(白)
GPIOとLEDの対応

スイッチを押すとLEDの色が変わるサンプルコードを用意しました。こちらをダウンロード、解凍後、rpzir_ledsw.pyのファイル内の説明に沿って実行して下さい。

Pythonプログラミングが初めての方向けに解説記事を用意しております。

スイッチ

2つのスイッチはそれぞれGPIO5、6に対応しており、スイッチがON(押された状態)になるとLowが入力されます。

押してない間HighとなるようにRaspberry Pi側でプルアップしてご利用ください。デフォルトではRaspberry Pi起動時にプルアップになります。

GPIOスイッチ
GPIO5SW1(赤)
GPIO6SW2(黒)
GPIOとスイッチの対応

スイッチを押すとLEDの色が変わるサンプルコードを用意しました。こちらをダウンロード、解凍後、rpzir_ledsw.pyのファイル内の説明に沿って実行して下さい。

Pythonプログラミングが初めての方向けに解説記事を用意しております。

応用例

PythonでRaspberry PiのGPIO、LED、スイッチ制御

Raspberry Pi(ラズパイ)では、GPIOを通じて電気信号を送受信することで、様々なデバイスを制御することができます。本記事では、基本的なLEDとスイッチについて、Pythonプログラムで制御する方法を解説します。LEDにステータスを表示させたり、スイッチが押されたら何らかの動作をさせるなど、自分が好きなように動作をプログラミングすることが可能になります。

Raspberry Piをスイッチでシャットダウン (LEDで完了確認)

スイッチを押すだけでRaspberry Pi(ラズパイ)をシャットダウンする方法を解説しています。また、LEDでシャットダウン完了を分かりやすく確認できるようにします。シャットダウン操作をする手間や、完了して電源を落としていいか分かりにくい問題を解決します。

ラズパイで赤外線制御 (家電、エアコン、照明、テレビなどを制御するホームIoT)

Pythonとpigpioを使ってRaspberry Piで赤外線の送受信を行う方法について解説しています。サンプルプログラムを用意しているので、簡単に受信、登録、送信動作をさせることができるほか、データ解析も可能です。赤外線を使ってエアコン、照明、テレビなどの家電を制御することが可能になります。

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回路図、関連資料

注意事項

開発依頼

本製品への機能追加などのカスタマイズや、本製品を使ったシステムの開発依頼、その他ハードウェア、ソフトウェアの開発については、有償にて承っております。ハードウェア、ソフトウェア受託開発をご参照下さい。

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