Raspberry Pi用赤外線通信ソフト「cgir」がバージョン2.0にメジャーアップデートし、Raspberry Pi5および最新のRaspberry Pi OS Trixieに対応しました。
cgirについて
cgirはIndoor Corgiが開発、公開しているRaspberry Pi用の赤外線通信ソフトウェアです。赤外線送信、受信機能をもつ拡張基板(「RPZ-PIRS」、「RPZ-IR-Sensor」、「RPi TPH Monitor」)と組み合わせることで、エアコンやテレビなどの家電をRaspberry Piから操作することが可能です。
cgirがバージョン2.0にアップデート
赤外線信号は正確なタイミングで送受信する必要があるという特徴があります。そこで、cgirバージョン1.4までは、pigpioと呼ばれるソフトウェアを利用することで、赤外線信号の制御を行っていました。
しかし、Raspberry Pi 5において、GPIOなどの周辺機器を制御するハードウェアの構成が大きく変更になったため、pigpioが動作しなくなってしまいました。さらに、2025年10月リリースのRaspberry Pi OS TrixieにおいてpigpioがOSに同梱されなくなりました。結果として、cgirもRaspberry Pi 5やRaspberry Pi OS Trixieで動作しない状態となっていました。
そこで、cgirバージョン2.0ではプログラムコードを大幅に刷新し、赤外線制御の仕組みをpigpioからLIRCを介する形に変更しました。LIRCはLinuxのデバイスドライバーであり、ハードウェアの違いを吸収するため、Raspberry Pi 5を含むすべてのRaspberry Pi シリーズで動作します。また、サードパーティ製のpigpioに対して、Linuxカーネルに組み込まれているため長期的なサポートが期待できます。
結果として、cgirバージョン2.0によりRaspberry Pi OSの動作するすべてのRaspberry Piにおいて赤外線制御が可能となりました。また、従来バージョンとの互換性にも配慮しており、デフォルトのGPIOから変更していない場合には、バージョン1用のプログラムをそのまま使用することができます。
Indoor Corgiではハードウェアだけでなく、ソフトウェアの提供も重視しております。cgirのソースコードはGitHubで公開しており、誰でも無料で利用できます。Raspberry Piでは自分でプログラムを書くことで、様々な動作を実現することが可能です。cgirを使うことで、赤外線を使ったアプリケーションの開発が容易になります。
cgirの使用方法についてはこちらの記事をご参照ください。

ラズパイで赤外線(家電、エアコン、照明、テレビなどを制御)
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センサーと組み合わせて朝の気温が低い場合にエアコンを自動でONする応用例の紹介もしております。アプリケーション開発のご参考にしてください。

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