NC64-BaseShield (Nucleo-64シリーズ用 WiFi + microSD + 電源 機能拡張ボード)

Nucleo-64シリーズの下に装着する拡張基板です。ESP-WROOM-02経由のWiFi通信機能、microSDへのデータ記録、読み出し、DCジャックからの電力供給を実現できます。

主な特徴

mbedボードNucleo-64シリーズに機能を追加!

ARMマイコンを搭載し、mbed開発環境に対応したST Micro社のプロトタイピングボードNucleo-64 シリーズにWiFi、microSD、電源入力機能を追加できる拡張ボードです。 これらは多くのアプリケーションで要求される共通機能で、ご自分の開発したい回路に注力することが できます。 開発は世界的に人気の高いmbedを使用ことができ、 既に様々なライブラリが用意されているので、簡単にHTTPアクセスやmicroSDへの読み書きを実装できます。

WiFiモジュール ESP-WROOM-02搭載

WiFi機能を提供するESP-WROOM-02モジュールを搭載しました。 メインマイコンとはUSART経由で通信します。既存ライブラリを使って簡単にマイコンとインターネットを接続できます。 手軽にIoTデバイスの開発が可能です。

microSDカードスロット付き

microSDカードスロットがついているので、大容量のデータを保存できます。 音楽や画像などの容量を必要とするデータを扱ったり、インターネットから取得したデータを 保存しておくなど、アプリケーションの幅が広がります。

DCジャック搭載

電源を入力できるDCジャックを搭載しました。 Nucleo-64シリーズはUSB給電でも動作できますが、WiFiなどの消費電力の高い機能を使う場合は 外部電源から供給することが望ましいです。本製品は一般的な2.1mm DCジャックに接続した電源から Nucleo-64のVINまたはE5Vに電力を供給できます。

Nucleo-64ボードの下に接続可能

Nucleo-64ボードの下に接続できるベースボードとして設計しています。 使用ピンは使用頻度の高いArduinoコネクタのものを避けておりますので、 ボードの上側に搭載するシールドなどと共存しやすくなっています。 また、本製品にスペーサーなどを取りつければ、Nucleo-64ボードの下に出っ張るヘッダピンをショートから 保護する役目も果たします。

対応Nucleo-64シリーズ一覧

USARTはオプションスイッチにより接続を切り替えられるようになっており、2017年4月現在、全ての Nucleo-64シリーズの端子配置に対応しています。(対応とは本ボードの切り替えオプションのいずれかで 対応可能という意味です。端子配置の確認は全てのボードに対して行っておりますが、 動作確認はNUCLEO-F401RE のみとなります。あらかじめ本サイトの技術情報をお読みになった上で、 ご自身の判断でお使いください。)

端子配置確認済みNucleo-64ボード一覧 : F103RB, L152RE, F030R8, F401RE, F302R8, L053R8, F411RE, F334R8, F072RB, F091RC, F303RE, L073RZ, F070RB, F446RE, L476RG, F410RB

購入

完成品

既に部品一式を基板に実装した完成品です。電源アダプタは付属しません。

利用例

NUCLEO-F401REと接続して動作中の様子です。

ブロックダイアグラム

使い方

電源

DCジャックCON1はセンタープラスの2.1mmです。 DCジャックより給電する場合はNucleo-64ボードの入力切換ジャンパをE5Vに設定してください。 U5Vに設定してあるとUSBから給電され、本ボードのDCジャックからは給電されません。 本ボードのジャンパ設定を変えることでNucleo-64ボードのVINまたはE5V端子にACアダプタから 給電できます。設定は以下の表を参照してください。
DCジャックに電源をつないでからPCのUSB端子と接続してください。 先にUSB端子を接続すると、予期しない電流が流れる可能性があります。詳しくはNucleo-64ボードの ユーザーマニュアルをご参照下さい。

本ボードJP5Nucleo-64 JP5電源設定
VINE5V7V-12VDCジャックからVIN端子に給電され、Nucleo-64ボードのレギュレータが 5V, 3.3Vを生成します。
E5VE5V5VDCジャックからE5V端子に給電され、Nucleo-64ボードのレギュレータが 3.3Vを生成します。
UARTオプション

ESP-WROOM-02 WiFiモジュールのUARTはDIPスイッチSW1で切り替えられます。 お使いのNucleo-64ボードが対応しているピンをお使いください。また、ファームウェア書き換えなどでPCから直接ESP-WROOM-02 にシリアル接続したい場合はDIPスイッチを設定した上で、P1コネクタのEXT TX, RXピンをご利用ください。

SW1 1,2SW1 3,4SW1 5,6SW1 7,8設定
ONOFFOFFOFFESP-WROOM-02のRXDがPA9, TXDがPA10に接続されます。
OFFONOFFOFFESP-WROOM-02のRXDがPC10, TXDがPC11に接続されます。
OFFOFFONOFFESP-WROOM-02のRXDがPC6, TXDがPC7に接続されます。
OFFOFFOFFONESP-WROOM-02のRXDがEXT TX, TXDがEXT RXに接続されます。
ESP-WROOM-02 ジャンパオプション

ESP-WROOM-02 WiFiモジュールのEN端子はJP1で切り替えられます。なおEN端子入力部にはRC遅延回路が挿入されています。 Nucleo-64側から制御する際はタイミングにご注意ください。詳細はESP-WROOM-02のマニュアルをご参照下さい。

JP1設定
3V3ESP-WROOM-02のENが3.3Vに接続されます。
PA11ESP-WROOM-02のENがPA11に接続されます。PA11はR2でプルダウンされています。 Nucleo-64側からHIGHを出力するとESP-WROOM-02が起動します。

ESP-WROOM-02 WiFiモジュールのRESET端子はJP2で切り替えられます。

JP2設定
RESETESP-WROOM-02のRESETがNucleo-64ボードのRESETに接続されます。Nucleo-64ボードのRESETボタンと連動するようになります。
PA12ESP-WROOM-02のENがPA12に接続されます。PA12はESP-WROOM-02内部でプルアップされています。 Nucleo-64側からLOWを出力するとESP-WROOM-02がリセット状態になります。

ESP-WROOM-02 WiFiモジュールのIO0端子はJP3で切り替えられます。通常はオープン状態でご使用ください。 ファームウェア書き換え時などの際にJP2をショートしてESP-WROOM-02を起動もしくはリセットするとプログラム書き込みモードで起動します。

JP3設定
OpenESP-WROOM-02のIO0がオープン状態となります。ESP-WROOM-02が通常モードで起動します。
ShortESP-WROOM-02のIO0がGNDに接続されます。ESP-WROOM-02がプログラム書き込みモードで起動します。
microSD ジャンパオプション

microSDのCS端子はJP4で切り替えられます。都合の良い方でお使いください。

JP4設定
PB2microSDのCSがPB2に接続されます。
PD2microSDのCSがPD2に接続されます。

部品表

番号推奨部品コメント
U1ESP-WROOM-02WiFiモジュールESP-WROOM-02
J1microSDスロットmicroSDスロットです。CardDetect信号はマイコンには配線されていません。
CON1DCジャック2.1mm センタープラスの物をご使用ください。
SW1DIPスイッチUSART TX, RXの接続を切り替えるDIPスイッチです。
CN7ソケットNucleo-64 Morpho CN7コネクタと接続するソケットです。
CN10ソケットNucleo-64 Morpho CN10コネクタと接続するソケットです。
P11x3pinヘッダ外部からESP-WROOM-02とUART通信をするコネクタです。PCと接続してファームウェア更新などを行うことができます。 SERIAL_TX, SERIAL_RX, GNDをそれぞれ USBシリアル変換モジュールの対応ピンに接続して下さい。3.3V信号に対応したものをお使いください。
JP11x3pinヘッダESP-WROOM-02のEN端子をプルアップするかNucleo-64のPA11端子に接続するかを切り替えるジャンパです。 マイコンからEN端子をLOWにしてESP-WROOM-02をスリープにしたい場合などはPA11側に設定して下さい。
JP21x3pinヘッダESP-WROOM-02のRESET端子をNucleo-64のRESETに接続するか、PA12に接続するか切り替えるジャンパです。 RESETに接続した場合はNucleo-64のリセットボタンと連動してリセットがかかります。
JP31x2pinヘッダESP-WROOM-02のIO0端子をGNDに接続するかを切り替えるジャンパです。 ショートするとIO0がGNDに接続され、その状態でリセットするとUARTダウンロードモードで起動しますので ファームウェアの書き換えなどが可能です。
JP41x3pinヘッダmicroSDのCS端子をNucleo-64のPB2に接続するか、PD2に接続するか切り替えるジャンパです。 他の信号と衝突する場合に切り替えてください。
JP51x3pinヘッダDCジャックの入力をNucleo-64のVINに接続するか、E5Vに接続するか切り替えるジャンパです。 VINを使う場合は7-12V、E5Vを使う場合は5VをDCジャックから入力して下さい。 また、Nucleo-64ボード上の電源選択ジャンパをE5Vにしてください。(U5VになっているとUSBから給電されます)
C10.1uFESP-WROOM-02 EN信号安定用のコンデンサです。
R11kESP-WROOM-02 EN信号安定用の抵抗です。
R24.7kESP-WROOM-02 EN信号にPA11を使った際のプルダウン抵抗です。 ESP-WROOM-02を動作させる場合はPA11からHIGHを出力して下さい。 なお、PA11を使わない場合はR2は不要です。
R34.7kESP-WROOM-02のプルダウン抵抗です。
R1010kmicroSD CS端子のプルアップ抵抗です。

サンプルプログラム

プログラム環境内容
NC64-BaseShield-SDCardmbedSDカードアクセスサンプルプログラムです。
NC64-BaseShield-ESP-WROOM-02mbedESP-WROOM-02を使ったWiFi接続サンプルプログラムです。

回路図、関連資料

注意事項