Raspberry Piで日本語入力する方法(iBus+Mozc)

本記事ではiBusとMozcを使ってRaspberry Pi(ラズパイ)で日本語入力する方法を解説しています。2021年11月にリリースされた最新版OS Bullseye以降、初期設定の途中でソフトウェアアップデートを適用する(スキップしない)と自動的に日本語入力がインストールされるようになったため、この手順は不要です。キーボードの「半角/全角」を押すことで日本語に切り替わるはずです。

アップデートを適用しなかった場合や、Buster以前の古いバージョンを使っている場合には本記事を参考に日本語入力をセットアップして下さい。

更新日 : 2023年11月19日

Raspberry Pi OS Bookwormについて

2023年10月にリリースされたRaspberry Pi OS BookwormのWaylandデスクトップ環境において、本記事のiBus+Mozcを使用した際に日本語がうまく変換できない問題を確認しております。初期設定の途中でソフトウェアアップデートを適用する(スキップしない)ことで日本語入力fcitxがインストールされるので、そちらの方法を推奨します。問題なくインストールできていれば、「半角/全角」を押すことで日本語が入力できるはずです。

すでに初期設定済みの場合、ターミナルを開いて以下のコマンドを実行することで、再度初期設定を行うことも可能です。

sudo piwiz

iBus、Mozcについて

iBusは様々な言語の入力メソッドを提供し、Mozcは日本語入力エンジンの一つです。この2つを組み合わせることで日本語の入力が可能になります。他にもソフトはありますが、どちらもLinuxにおいては人気のあるソフトで、今回はiBusとMozcを使う方法を解説します。

iBus、Mozcのインストール

まずはiBusとMozcをインストールします。

左上メニューから「アクセサリ -> LX Terminal」をクリックしてターミナルを開きます。Linuxではコマンドを使って設定を行うことが多いのですが、全てターミナルから実行することができます。

ターミナルが開いたら以下のコマンドを1つずつ入力してEnterキーを押すことで実行します。インターネット上からiBusおよびMozcをダウンロードしてインストールしてくれます。

sudo apt update
sudo apt install ibus-mozc

続行しますか?と聞かれたらEnterを押して続行します。

以下のようにエラー無く完了すればインストール終了です。




再起動

インストールが終わったら、左上メニューから「Shutdown」をクリックし、ダイアログボックスから「Reboot」をクリックして再起動しておきます。

日本語入力を試す

再起動すると自動的にiBusが起動していると思います。画面右上の「A」のアイコンをクリックして、以下のようなメニューが表示されれば問題ありません。

画面右上のibusアイコン

キーボードの絵のアイコンや、「JA」、「EN」というアイコンになっている場合はiBusは起動していますがMozcに設定されていませんので、アイコンをクリックして出るメニューから「日本語 – Mozc」をクリックしてMozcに切り替えます。

では日本語入力を試してみます。左上メニューから「アクセサリ -> Text Editor」をクリックしてテキストエディターを起動します。

デフォルトでは右上のアイコンが「A」で、英字入力モードになっています。

「半角/全角」キーを押すことで、右上のアイコンが「あ」となり、日本語入力に切り替わります。スペースキーで漢字変換も可能です。Windowsと同じ操作ですね。

今回はテキストエディターで試しましたが、ブラウザーなど他のソフトでも同様です。

まとめ

iBusとMozcを使ってRaspberry Piで日本語入力する方法は以上です。

Raspberry Piはソフトや拡張基板を追加することで無限の使い方が可能です。Indoor Corgi製の拡張基板や、赤外線通信を行う方法なども解説しているので、ぜひ参考にして下さい。

次のステップとして、センサーなどでよく使われるI2Cの設定手順を解説した記事や、VNCを利用してPCからRaspberry Piにリモート接続する手順を用意しています。

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