Arduino IDEでESP-WROOM-02搭載製品のプログラミング、および作成したプログラムを書き込むには、ボード用コアライブラリをインストールする必要があります。本記事ではインストール方法とプログラム書き込み手順を説明しています。
更新日 : 2024年9月29日対応製品
ESP-IR+TPH Monitor, ESP-SensorCam, ESP-PowerMonitor
ArduinoIDEのインストール
ESP-WROOM-02は、外部マイコンからATコマンドによりWiFi通信モジュールとして動作させるだけでなく、 直接自作プログラムを書き込むことで、WiFi内蔵マイコンとしての動作が可能です。 上記「対応製品」に記載の製品はESP-WROOM-02自体をWiFi内蔵マイコンとして動作させることを前提に設計しております。
Arduino IDEのインストールがまだの方はArduino IDEのインストールと設定を参考にインストールして下さい。
ESP-WROOM-02用コアライブラリのインストール
ESP-WROOM-02用の開発を行うには、さらに「ツール>ボード>ボードマネージャー」 からESP-WROOM-02用コアライブラリをインストールする必要があります。 手順は以下の通りです。
1. 「ファイル>環境設定」を開き、「追加のボードマネージャ」 のURLに 「http://arduino.esp8266.com/stable/package_esp8266com_index.json」 を追加してください。既に他のURLがある場合は、半角のカンマで区切ってください。

2. 「ツール>ボード>ボードマネージャ」を開き、下の方にある「esp32 by Espressif Systems」を選択します。バージョンを選択できるので、当サイトの各サンプルプログラムに併記している動作確認済バージョンを選択して下さい。その後、 「インストール」を押します。


3. インストールに成功すると、「ツール>ボード」から”Generic ESP8266 Module”が選択可能になるので、 そちらを選択してください。

プログラム書き込み
ArduinoIDEで作成したプログラムをESP-WROOM-02に書き込むには、PCと基板をUSBシリアルモジュールで 接続する必要があります。USBシリアルモジュールは3.3Vに対応したものをお使いください。 推奨品は FTDI USBシリアル変換アダプター、及び AE-FT234Xです。 基板P1コネクタのSERIAL_TX, SERIAL_RX, GND端子をUSBシリアルモジュールの対応端子と接続します。 その後、SW2を押したままSW1を押して離す(リセット)することでESP-WROOM-02がプログラム書き込みモード になります。(SW1を離した後はSW2も離して構いません) その後ArduinoIDEから「マイコンボードに書き込む」 を選択するとプログラムが転送されます。

シリアル端子の接続は以下のようになっています。 P1端子にはUSBシリアルモジュールの同名の端子を接続してください。 TX, RXを入れ替える必要はありません。

プログラム書き込み時のオプション(ツール以下に表示される設定値)の推奨設定値は以下の通りです。 動作確認済みESP8266coreのバージョンは各サンプルプログラムのページをご参照下さい。 異なるバージョンを使用した場合、うまく動作しない場合がございます。
2018/12/17 : これまでFlash Mode QIOを推奨としておりましたが、 一部のESP-WROOM-02において起動に失敗する問題が起きる場合があるため、DIO推奨に変更致しました。
ESP8266core Version2.5.0
項目 | 設定値 |
---|---|
ボード | Generic ESP8266 Module |
Upload Speed | 115200 |
Flash Frequency | 40MHzもしくは80MHz |
Flash Mode | DIO |
Flash Size | 2M(1M SPIFFS) |
CPU Frequency | 80MHzもしくは160MHz |
Crystal Frequency | 26MHz |
Reset Method | none |
Debug Port | Disabled |
Debug Level | なし |
lwIP Variant | v1.4 Higher Bandwidth |
VTables | Flash |
Exceptions | Disabled |
Erase Flash | Sketch Only |
シリアルポート | お使いのUSBシリアルモジュールに対応したポート |
ESP8266core Version2.5.2
項目 | 設定値 |
---|---|
ボード | Generic ESP8266 Module |
Upload Speed | 115200 |
Flash Frequency | 40MHzもしくは80MHz |
Flash Mode | DIO |
Flash Size | 2M(1M SPIFFS) |
CPU Frequency | 80MHzもしくは160MHz |
Crystal Frequency | 26MHz |
Reset Method | none |
Debug Port | Disabled |
Debug Level | なし |
lwIP Variant | v1.4 Higher Bandwidth |
VTables | Flash |
Exceptions | Disabled |
Erase Flash | Sketch Only |
Espressif FW | nonos-sdk 2.2.1 (legacy) |
SSL Support | All SSL ciphers (most compatible) |
シリアルポート | お使いのUSBシリアルモジュールに対応したポート |
まとめ
Arduino IDEでESP-WROOM-02搭載製品向けのコアライブラリインストール方法とプログラム書き込み手順は以上です。

ESP-IR+TPH Monitor (ESP-WROOM-02搭載 WiFi/赤外線/温度/湿度/気圧 ホームIoT基板)
Arduino IDEで動作を自由にプログラミング可能なホームIoT基板です。WiFi内蔵マイコンであるESP-WROOM-02を採用しました。温度/湿度/気圧センサーと赤外線送受信機能を搭載。IoT赤外線リモコンとして、温度が上がったらエアコンをオンにする、スマホ経由でテレビの操作をする、気温の記録、といった使い方が可能です。

ESP-SensorCam (ESP-WROOM-02搭載 WiFi/カメラ/明るさ/人感 IoTカメラ基板)
Arduino IDEで動作を自由にプログラミング可能なホームIoTカメラ基板です。WiFi内蔵マイコンであるESP-WROOM-02を採用しました。カメラと人感センサー、明るさセンサー(一部オプション)搭載。人が近づいたら写真を撮影、スマホからモニタリング、明るさの記録、といった使い方が可能です。

ESP-PowerMonitor (ESP-WROOM-02/WiFi搭載 IoT電圧/電流/電力測定基板)
Arduino IDEで動作を自由にプログラミング可能なIoT電力測定基板です。WiFi内蔵マイコンであるESP-WROOM-02を採用しました。流、電力センサーとディスプレイ搭載。Raspberry Piなどの消費電力の記録、スマホなどの充電電流のモニタリング、サーバーへのデータ転送、といった使い方が可能です。